【2024年】相続権を失う相続欠格とは?適用の条件や相続廃除との違いを解説!

相続権を失う相続欠格とは?適用の条件や相続廃除との違いを解説!

この記事のハイライト
●相続欠格とは、相続を秩序を侵害した相続人に対する制裁措置である
●相続欠格になると、ただちにすべての相続権を失うことになる
●相続廃除では、被相続人の意思で相続権を剥奪することができる

相続が発生した際、法定相続人には最低限の相続分を受け取る権利があります。
しかし、相続人が相続権を失う「相続欠格(そうぞくけっかく)」という制度があることをご存じですか?
そこで今回は、相続欠格とはどのような制度なのか、相続欠格になるとどうなるのか、相続欠格と相続廃除との違いとはどのような点なのかについて解説します。
愛西市、あま市で不動産の相続を予定されている方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

この記事の執筆者

このブログの担当者  渡邉  友浩

株式会社不動産トータルサポート代表取締役
岐阜県出身 南山大学法学部卒 業界歴 24年
保有資格:宅地建物取引士・一級建物アドバイザー・不動産キャリアパーソン・空き家マイスター・住宅ローンアドバイザー
ハウスドゥ155号稲沢、ハウスドゥ家・不動産買取専門店 155号稲沢、ハウスドゥ愛西、ハウスドゥ弥富・佐屋を運営しています。
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相続権が剥奪される?相続欠格に該当する5つの事由とは

相続権が剥奪される?相続欠格に該当する5つの事由とは

もし父親が亡くなった場合、父親が所有していた不動産はその配偶者や子どもに相続されるケースが一般的です。
民法では法定相続人に関する規定があり、被相続人との続柄によって法定相続分が決められています。
しかし、相続人の行動に問題があった場合は、「相続欠格」になる可能性があることをご存じでしょうか。

相続欠格とは

相続欠格とは、相続人の権利が剥奪される制度のことです。
遺産を不正に受け取ろうとする行動や、被相続人に対して虐待などがあった場合、相続欠格が適用される可能性があります。
これは、相続秩序を侵害した相続人に対する制裁措置であり、相続欠格が適用された相続人は遺産を一切相続することができません。

相続欠格に該当する事由とは

民法891条では、相続欠格に該当する事由を5つ定めています。
事由1:被相続人や同順位以上の相続人を殺害した、または殺害しようとした場合
被相続人や自分以外の相続人を故意に死亡させた、または死亡させようとして刑に処せられた場合、相続欠格の事由になります。
たとえば、父親の遺産を多く相続するために母親や兄弟の殺害を企てたケースなどです。
また、直接的な殺人や殺人未遂だけでなく、「介護が必要な被相続人の食事を用意しなかった」といった遺棄罪も該当します。
事由2:被相続人が殺害されたと知りながら、告発や告訴をしなかった場合
被相続人が殺害されたことを知っていたにもかかわらず、殺害者をかばうために告発・告訴をしなかった場合は相続欠格になります。
ただし、殺害を知ったのが小さな子どもや精神疾患を患っている方、あるいは殺害者の配偶者や直系血族だった場合は、相続欠格が適用されません。
事由3:詐欺や脅迫によって、被相続人の遺言、または遺言の変更、取り消し、撤回を妨げた場合
被相続人に詐偽や脅迫をおこない遺言を妨げた場合も相続欠格になります。
たとえば、自分に不利な遺言をさせないように被相続人を脅迫するケースなどです。
事由4:詐欺や脅迫によって、被相続人に遺言、または遺言の変更、取り消し、撤回をさせた場合
事由4は遺言を妨害する行為であったのに対し、事由5は詐偽や脅迫によって自分が有利になる遺言を被相続人に強要する行為を指します。
たとえば、被相続人を脅して法定相続分以上の遺産を受け取れる遺言を書かせるケースなどです。
事由5:遺言書の偽造、破棄、隠ぺいなどをした場合
遺言書が自分に不利な内容であることを知り、遺言書に不正を加えた場合も相続欠格に該当します。

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相続欠格になった相続人はどうなるのかについて

相続欠格になった相続人はどうなるのかについて

相続欠格になると、具体的にはどのような影響が出るのでしょうか。
ここでは、相続欠格の事由に該当するとどうなるのかについて解説します。

相続欠格になるとどうなる?1:相続・遺贈の権利を失う

相続欠格が適用されると、被相続人の意思に関係なく、ただちに相続と遺贈の権利が剥奪されます。
相続権が失われるのは、相続欠格の事由に該当すると判断された瞬間からです。
もし相続発生後に相続欠格者になった場合は、相続開始時にさかのぼって権利が剥奪されます。
すでに遺産分割協議が完了していた場合は、相続欠格者以外の相続人が相続回復請求をおこなうことで、相続欠格者が受け取っていた相続分を取り戻すことが可能です。

相続欠格になるとどうなる?2:遺言書よりも相続欠格が優先される

遺言書がある場合、通常は遺言書の内容を尊重して相続がおこなわれます。
しかし、相続欠格になった場合、遺言書よりも相続欠格が優先されるため注意が必要です。
たとえ遺言書に遺産を相続すると記されていたとしても、相続欠格者は遺産を相続することができません。

相続欠格になるとどうなる?3:代襲相続人への相続が可能

相続欠格者に子どもがいた場合は、その子どもが代襲相続人になることが可能です。
代襲相続とは、相続人が相続放棄以外の理由で相続権を失った場合に、その相続人の子どもが相続分を取得できる制度のことをいいます。

相続欠格になるとどうなる?4:相続欠格は特定の被相続人との間に限られる

相続欠格が適用されるのは、原則として特定の被相続人との間に限られます。
たとえば父親の遺産を相続する際に相続欠格とされた場合、母親の相続が発生した際に相続欠格が引き継がれることはありません。
ただし、親を殺害した者は、祖父母の代襲相続人にはなれないようになっています。

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相続廃除とは?相続欠格との違いや相続廃除の条件について

相続廃除とは?相続欠格との違いや相続廃除の条件について

相続欠格と混同されやすい制度に、「相続廃除」があります。
どちらも相続人の相続権が失われる制度ですが、内容には大きな違いがあるため注意しましょう。
ここでは、相続欠格と相続廃除の違いや、相続廃除の条件などについて解説します。

相続欠格と相続廃除の違いとは

相続欠格では、相続人が相続欠格の事由に該当すると判断されると、被相続人の意思に関係なく相続欠格者の相続権が剥奪されます。
しかし、5つの事由を見ていただいてもわかるように、めったなことでは相続欠格が適用されることはありません。
一方、相続廃除の場合は被相続人の意思で相続人の権利を失わせることが可能です。
つまり、被相続人が「親不孝の長男には相続させたくない」などの考えを持っている場合の手段として有効だといえます。
ただし、相続廃除が適用されるのは、配偶者、子ども、直系尊属といった「遺留分」を認められている相続人だけです。
遺留分がない兄弟などの相続権を剥奪したい場合は、遺言書に記載する方法をとることになります。

相続廃除の条件について

相続廃除は、遺留分のある相続人が被相続人に対して「虐待」「重大な侮辱」「著しい非行」をおこなった場合に、被相続人の意思で相続権の剥奪をおこなえる制度です。
相続廃除の対象となる相続人の条件には下記のようなものがあります。

  • 被相続人に虐待をおこなった
  • 被相続人の名誉や感情を著しく害した
  • ギャンブルなどによる多額の借金を被相続人に支払わせた
  • 財産目的で婚姻や養子縁組をおこなった

なお、相続廃除には生前廃除と遺言廃除の2種類があります。
生前廃除は、被相続人が家庭裁判所で手続きをおこなう方法です。
遺言廃除の場合は、遺言書に相続廃除の旨を記載しておき、被相続人の死亡後に遺言執行者が申し立てをおこなうことで有効になります。

相続廃除の取り消しを請求するとどうなる?

相続欠格を撤回することはできませんが、相続廃除の場合は被相続人の意思で取り消してもらうことが可能です。
相続廃除を撤回する方法は2つあります。
1つは、被相続人に家庭裁判所で廃除の取り消しを請求してもらう方法です。
被相続には、生前であればいつでも相続廃除を取り消すことができます。
もう1つの方法は、遺言書に相続廃除撤回の旨を記載してもらう方法です。
ただし、どちらの方法を選択する場合も、被相続人に「相続廃除されることになった理由」を許してもらう必要があることは理解しておきましょう。

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まとめ

遺産相続をめぐっては、親族間で思わぬトラブルが発生しがちです。
相続トラブルのリスクを抑止するためには、被相続人と相続人の双方が正しい相続の知識を持っておく必要があります。
相続欠格や相続廃除についても、適用される条件や適用されるとどうなるのかをしっかりと理解し、適切な行動をとれるようにしておきましょう。
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